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白癬とは

白癬(はくせん)は、角層(皮膚の最外層)の中に白癬菌が住み着いて、それに対する炎症性の反応が起こった状態のことをいいます。

原因

白癬菌は皮膚の角層、爪、髪の毛などをつくっているケラチンというタンパク質を栄養にしています。
白癬菌が繁殖する場所により病名が変わります。もっともポピュラーな足の水虫や、爪白癬(爪の水虫)、体部白癬(タムシ、ゼニタムシ)、頭部白癬(シラクモ)、股部白癬(インキンタムシ)などが同じ白癬菌が原因の疾患です。

症状

□水虫(足白癬)
-趾間型
足の指の間(特に中指と薬指の間)が赤くジュクジュクになって皮がむけたり、白くふやけてぶよぶよになったりします。
-小水疱型
かゆみが強く、足の裏の土踏まずあたりやふちに小さな水疱ができ、日がたつと赤くなって皮膚がむけてきます。
-角質増殖型
足の裏やかかとがカサカサと乾燥、角質が厚く硬くなり、皮膚がむけ、ひび割れを伴うのが特徴です。
□爪の水虫(爪白癬)
爪全体が白っぽくなり、縦ジワが現れることもあります。
□手の水虫(手白癬)
足の水虫と同じような症状。足に比べると発症の割合は少なく1割程度とされています。
□ぜにたむし(体部白癬)
顔面・首をはじめ、からだのいたるところに感染します。米粒大の紅色の丘疹ができ、次第に周囲に円状に広がり、炎症やかゆみを伴います。
□いんきんたむし(頑癬)
10代後半から20代の男性によくでき、多くは太ももの内側にできます。感染部位の周囲が堤防状に隆起し、皮膚面からもり上がりのない赤色の斑点があらわれます。かゆみが強く、下腹部、臀部などへと広がることもあります。
□しらくも(頭部白癬)
頭部に円形や楕円形の脱毛巣を作ります。子どもに多くみられ、ペットからの感染も増えています。
□トリコフィトン・トンズランス感染症
格闘競技選手を中心に感染例が多い皮膚真菌症です。首や上半身に小豆粒~爪の大きさほどの赤い腫れが見られたり、頭にフケやかさぶた、膿みができたりする症状がみられます。

治療 治療
●塗り薬による治療

抗真菌作用のある外用薬を1日1回外用していただきます。足白癬の場合、症状のある部位だけではなく、すべての指の間、足の裏全体に塗布します。

●飲み薬による治療
爪白癬、足白癬、頭部白癬では内服薬を服用していただくことがあります。